ロミュアルド・ヴァロ
アンティコンフォルミスト　ボージョレ・ヴィラージュ


【作り手について】
生物多様性ある農業を志す彼は畑にブドウだけでなく、アプリコットや桃の樹を混植、基本的に一切耕さず一切ボルドー液も使いません。
平均収量は20hl/haと驚異的な低収量、収穫はこまかく選果しながら行います。
彼の畑のブドウは、実が小さい状態のまま光合成を繰り返し熟していくそうで、ゆえにブドウ粒の内側の果肉やエキスはしっかりつまっており、良質な酸も残るそうです。
彼のワインはどこまでもピュアで素直、さらに上品さも纏っていますのは、お飲み頂ければご納得頂けるかと思います。「キーは低収量、樽発酵、樽熟成なんだ！」だと彼はいいます。
亜硫酸添加を嫌う彼は、その上、発酵から瓶詰めまで一切添加物なしの醸造です。
そして美味しさの最終仕上げは時間。ゆっくりと1年から2年ほどかけて樽で寝かせます。
瓶詰めは月の満ち欠けを考慮してその日を選びます。
ブドウ栽培から瓶詰めまで、じっくりと手をかけ暇をかけ想いをかけ、一本一本のワインを仕上げていきます。
彼の姿勢や生き様は、視線や纏う雰囲気に如実に表れており、それは写真を見てもらえば感じ取って頂けるかもしれません。
「畑もワインも、きれいなものを、ピュアでナチュラルなものを造りたいんだ。ワインが好きな人にも普段飲まない人にも、様々な人に自分がつくった純粋な美味しさを手頃な価格で届けたい。」と語ります。
「俺が生きたいように生きている。それこそが冒険さ。」と笑う彼は今もセラー２Fの質素な部屋で一人住まいを貫き畑に向き合っています。

【ワインについて】
彼は生粋の農家なのでしょう。　
故に、目指す所は、そこの土地の味がする、個性が生きたワイン。
まさに、それこそがナチュラルワインの醍醐味です。
エキス分たっぷりの彼のワインは熟成、そして飲み頃が一つ大事なポイントだと自分は考えています。
特にナチュラルワインは飲み頃の見極めが大切です。
一つのナチュラルワインでも、分かりやすく言えば調子が良い時と、そうでは無い時があります。
生きたワインです、人間と同じですね。
今でも魅力たっぷりのヴァロさんですが
本領発揮には、もう少し時間をかけてあげた方が良さそうです。
2020.05.11 Ryo


フランス/ボージョレ
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