ドメーヌ・ラ・ボエム　
ピカポル


【作り手について】
かつてのパトリック・ブージュは、ワインの世界はアマチュアで、休⽇にワイン・ショップや極たまにワイナリーの訪問をするくらいの関⼼しかなく、⾃らワインを作ることなど考えも及ばなかったそうだ。
その彼が⼈⽣を⼤きく⽅向転換するきっかけとなったのが、たまたまパトリックの当時付き合っていた彼⼥に紹介されたピエール・ボージェとの出会いで、以降、ピエール・ボージェのガイドの下、⾃然派ワインの世界にどっぷり⾜を埋めることとなる。
普段は IBM でコンピューター技師の仕事を持つ彼は、⼀⽅で、⾃ら 20aの畑を借り、⽚⼿間だが週末と休⽇を利⽤して⾃分のワイン作りを開始した。
分からないことは、常にピエール・ボージェからアドバイスをもらいながら、6 年間は経験を積みつつ、表向きにはなりを潜めていた。
2003 年に彼はワイナリーとして独⽴することを決意した後は、IBMでバイオの研究システムをつくる優秀なプログラマーだった地位を捨て、午前中だけ仕事をする契約社員に格下げするよう願いを出し、以降、1.5 haの畑を買い、教会の敷地内にある昔のカーヴを借りて 2004 年に正式にドメーヌ・ラ・ボエムをスタートさせる。

【ワインについて】
2020年と同じくドメーヌ・ド・プティ・ルピィのトップの畑のブドウをアンフュージョンで仕込んだピカポル。
2021年は前年の暑い年と真逆の、ラングドックでは珍しい夏が涼しい年だった。
2021年は逆に雨が多く、果実味がスレンダーな分土壌のミネラルが引き立つ洗練されたワインに仕上がっている。
パトリックの感覚では、今から5年間完璧な飲み頃にあるのは断然2021年で、今飲んでも美味しいが 5年経った後の進化が楽しみなワインが2020年という位置づけだ。
いずれにせよパトリックのワインは、ピクプールというマイナー品種の地位を上げる起爆剤となっていることは確かだ！


フランス/オーヴェルニュ
ピクプール