Alexandre Bain Pierre Precieuses '19

アレクサンドル・バン 
ピエール・プレシューズ


【作り手について】
アレクサンドル・バン、1977年生まれ。
子供の頃、農業をしていた祖父を見て興味を持ち、農業学校に進みました。
農業とは関係のない仕事をしていた父がナチュラルワインのファンであった事から、ワイン造りに興味を持ち、卒業後にブルゴーニュや南仏を始め、カリフォルニアのワイナリーでも研修を積み、メヌトゥー・サロンの「ドメーヌ・アンリ・プレ」で醸造長を務めた後、2007年に畑を購入して独立しました。
5haほどの広さから始めたワイン造りも現在は11haほどの広さになり、中生代ジュラ紀後期の地層であるキンメリジャンや、ポルトランディアン土壌を備えた畑から印象的な味わいのワインを生み出しています。
本当のプイィ・フュメ、本当のサンセールは、よりピュアなワイン造りから生まれる。
そう信じた彼は、周囲の保守的な人々の懸念をよそに自分たちのワイン造りを突き進みます。
畑で除草剤や殺虫剤、化学肥料などの化学物質を用いずにビオロジックやビオディナミによる手法でブドウを栽培。
粒が小さくエキス分の凝縮したブドウを得るために収量を制限し、完熟しつつもバランスの良い酸を備えたブドウを得るために収穫時期を遅らせます。
そのため、一部のブドウにボトリチス菌(貴腐菌)が付くこともありますが、その貴腐菌がついたブドウも含めて収穫し濃密な果実味と品の良い酸、繊細なミネラル感を備えた従来のソーヴィニヨン・ブランやプイィ・フュメの概念を超えたワインを生み出しています。
ともすればソーヴィニヨン・ブラン「らしく」ない、プイィ・フュメ「らしく」ないと言われるアレクサンドル・バンのワイン。
しかし、その土地で生まれるブドウを完熟させ、その土地で生きる自然酵母の力でのみ発酵させ、厳密な濾過(ろか)も清澄もせず、場合によっては瓶詰め時の亜硫酸の添加もしないワインがなぜ「らしく」ないワインとされるのか。
広く流通しているワインを「普通」とし、彼らの取り組みを貶めようとする保守的な人々にアレクサンドル・バンは鋭い疑問を突きつけます。
自身で「真実」のプイィ・フュメを追求し、生み出し続けているバンのこうした姿勢は、現在のワインシーンに新たなうねりを生み出しました。
近年では、フランスの一般紙であるル・モンドやル・フィガロをはじめとして仏国内のテレビニュースでもアレクサンドル・バンの取り組みが紹介され、彼の存在は多くの人が知るところとなり、フランスの自然派ワインシーンを代表する造り手として認知されています。

【ワインについて】
キュヴェ名であるピエール ・プレシューズは、このワインを生み出す畑が、土が少なく石(仏語でpierre)の多い土壌である事と、2010年に生まれた息子の名前がピエールである事にちなみ、「大切なピエール」という意味を込め名付けられました。
中生代ジュラ紀後期の地層であるポルトランディア土壌 (石灰質) のこの畑は、白く大きい石が多く見られるのが特徴で、その土壌特性によって、水はけがよくブドウが水を蓄え過ぎるのを防いでくれる上、過度な暑さからもブドウを守ってくれます。
その為、ブドウの熟度が穏やかに上昇していくので、凝縮した蜜のようなフレーバーと果実味のいきいきとした雰囲気を併せもったワインを生み出します。
照りのある黄色掛かった麦わら色の外観。
黄色い花のフローラルさ、パイナップル、ライチ、洋梨、黄桃、アプリコットと言った熟れた果実の香りが湧き上がってきます。
熟した果実が前面に出ていますが、30分ほど経過すると塩バターやハチミツ、爽快感のあるリンゴの様な香りも感じられるようになります。
味わいは、程よいボディがありつつ、酸や強力なミネラルを感じられるアレックス節が前面に出た味わいで、パッションフルーツやハチミツレモンの様な、蜜のような凝縮感+酸のある爽快感を感じられます。
良質な酸と全体を締める程よい苦み、丸みのあるフィニッシュを感じつつ、濃厚な粘性も感じられる素晴らしいワインに仕上がっています。
2019年という熟度と酸のバランスが絶妙な今回のピエール・プレシューズ。
素晴らしいクオリティを是非堪能してください。


フランス/ロワール
ソーヴィニヨン・ブラン
販売価格 6,100円(税込6,710円)
在庫数
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